モロ出しはヤメテクレ!Amazonのアダルトグッズ取り扱い開始に見る些細なお客様視点欠如

週末らしく柔らかめのネタをひとつ。Amazon.comに「ヘルス&ビューティー」カテゴリが新規に追加されたことが話題を呼んでいる。化粧品が買えることや、ダイエット用サプリメントが買えることなどではなく、バイブレーターやディルドーといったアダルトグッズを扱っている為である。まぁそこにはあらゆる人達が触れているのでいまさら深く問うつもりはない。もともとアダルトDVDやエロゲを取り扱っていたわけで、それに比べれば健全な青少年の育成を妨げる度合いは低いと考えるからだ。

だがしかし。Amazonのサービスにはアダルトカテゴリーとの相性が決定的に良くない部分が存在する。それは「面白半分でチェックした商品名が『最近チェックした商品』として画面上に表示される」という点だ。いくつかのBlogを見て、いくつかのいかがわしい商品のリンクページへ飛ぶ。そうすると、こんな事になるわけだ...。

amazon list

「人妻生しぼり」に「加藤鷹の手」はねぇだろ....っていうかアダルトだろうとなんだろうと商品名モロ出しですか!と思うわけですよ。

『このカテゴリの商品は「最近チェックした商品」に以後表示しない』
なんてオプションを用意されていて然るべきポイントだと思う。こういったきめ細やかな対応ができなければ、お客様本位のサービス企画とは言えない。ネットとテレビの大きな違いは、サービス提供側がユーザ個人にリーチできること。そして個人の行動をトレースすることができ、さまざまなメタデータとして蓄積できる。一部年配の人達は『ネットサービス企業にプライバシーを握られている』『監視されている』『気持ち悪い』なんて言っているが、履歴を取ることによってそれらのマイナス面を補って余りあるほどのメリットを提示してあげることができれば、若い世代から順に着いてくるのは明確だ。

iTuneの再生履歴を公開することで、音楽の話で朝まで語り合える彼女がみつかります、なんてことがまやかしではなく実際に起こりうることなのだということがわかれば、再生履歴を出し惜しみする男子高校生など居るわけがない。

だが、この先2,3年というスパンで短期的に見た場合、履歴収集キモチ悪い派のケアもしっかりとしてやる必要があることも、これまた真実である。履歴がAmazonのサービスにおいて重要な差別化要素となっていることはわかるが、せめてアダルトカテゴリーの商品だけでもフィルタできるような施策は必要だろう。

TV番組や新聞と違い、Webサービスはお客様個々人に合せてサービスをカスタマイズすることができる。あらゆる人がキモチ良く使えるサービスのため、全力投球すべきだろう。

※え、「加藤鷹の手」が何のことだかわからない!? そんな方はAmazonで検索してみてほしい...