シリコンバレーにライバル企業を持つ人は必読!? 「ヒューマン2.0」

先週はMy読書週間としていたためいろいろな本を読んだ。徳力さんのデジタル ワークスタイルに続いての書評は超々イマサラ感があるが、Blog On/Off and Beyondで有名な渡辺千賀さんが書かれた『ヒューマン2.0』だ。

本書では、アメリカはシリコンバレーにおけるベンチャー社員&フリーランスの「働き方」について、仕事のスタイルや給与体系の話にはじまり、評価制度、リタイア後の過ごし方、生活にかかる費用に至るまで幅広く綴られている。シリコンバレーいいとこ一度はオイデ、てな内容である。

こう書くといざシリコンバレーで働かん!としている人向けの本のようにも感じるかもしれないが、それだけではない。何もシリコンバレーへ打って出る人だけが読む本ではないと思うのだ。

むしろ、日々悶々と「俺はこのままトラディショナルな日本の大企業で出世合戦に精を出していていいのだろうか」と思い悩む人が読むことで、心機一転がんばろうという気分になれる。また、今勤務している会社のライバル会社がシリコンバレーを拠点としている、なんて方にもうってつけだろう。家電メーカー勤務の諸氏はAppleGoogle(YouTube)の連中はこういった環境でこういう風に仕事をしているのか...と知ることができるだけでもいい刺激になるはずである。敵を知り己を知れば...である。


ここからはごくごく個人的な感想になるが、こういったシリコンバレー本を読めば読むほどいつもうらやましいなぁと感じるポイントがやはり「ヒューマン2.0」にも書いてあった。

意外なようだがレイオフやら解雇やらの話。まぁレイオフと首切りは違うのだそうだが、できない人・用のない人(当該専門性が会社として不要になった等)をごりごりとカットしてゆく、という方針がAdobe社ほどの規模でもごりごりと行われている、というくだりがある。これがうらやましくってしょうがない。専門性とは程遠い人*1や、建設的な議論ができない人と一緒にチームを組んで仕事をしたときの効率の悪さといったらないからだ。シリコンバレーのライバル企業はこういったオーバーヘッドを少なくして仕事ができているとしたら、グローバルマーケットでは逆立ちしたって勝てっこないと日々思ってしまうわけである。

[rakuten:book:11965751:detail]





仕事でシリコンバレーに行く度に帰ってきたくない症候群になるほどシリコンバレーの風土、人々、仕事のスタイル等が大好きな私ではあるが、仕事の拠点をあちらに移すほどの思い切りはまだ、ない。だって、医療費と保険が高っけぇんだもん...(TT) Ceivaじゃぁないが、面白いネット家電を作ろうというベンチャーは無いかなぁ...と思い悩む今日この頃。シリコンバレーでも東京でもいいので、ヒューマン2.0的働き方をさせてくれる会社、という条件で(笑)

*1:アドバイザー的に入ってもらうことは大変有意義だが