「軍隊では左利きはダメ」は必ずしも正確じゃぁない 〜米軍は左利きOK〜

国際的にほぼ例外なく右利き矯正されるところが少なくとも一つはある。
軍隊が、それである。
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50866563.html

404Blog not foundのDanさんが『軍隊に入ると左利きは矯正される』『何故ならば銃は右から排莢する。銃を兵士に合わせたりはしない』という論理を持ち出しておられたが、世界最強の軍隊として知られる米軍では、昔は別として今は左利きを矯正されることがない。制式ライフルであるM16A2は左利き兵士のために排莢口(イジェクションポート)のすぐ後ろにケースディフレクタと呼ばれる突起を設け、空薬莢の身体への接触を防いでいる。また、制式ピストルであるM9(ベレッタM92の米軍Ver)も左利きへの配慮に長けている。セイフティレバーは左右両方に取り付けられているし、マガジンキャッチボタン*1は簡単に左側に組み替えることができるからだ。余談だが、ダイハードなど主人公が左利きのガン・アクション映画では主人公の武器としてベレッタM92が使われることが多いのはこのためである。

ただ、彼の記述が100%誤りというわけでもない。日本をはじめとして右利きに矯正する軍隊もあることは確かだからだ。現に自衛隊が制式採用する89式小銃は、グリップの形状からして左右非対称となっており、当然のごとくケースディフレクタの類はない。つまり、右利きを前提とした設計となっているのである。

左利き矯正派軍隊と非矯正派軍隊どちらが多数派なのか?という問いに答えられるだけの情報は持ち合わせていないため、世界最強と言われる米軍だって矯正されないんですよー、という程度の情報として受け止めていただければと思う。


ブルパップ式と言われる、グリップ(トリガー)よりも弾倉が後ろ側にあるライフルの場合、排莢口が大変顔に近くなってしまうため、ケースディフレクタがあったとしても左利きでの使用が困難となる。そのため、銃を分解して内部パーツを組み替えることにより、左右どちらからでも排莢することができる仕組みを持っているものがほとんど。ステアーAUGやFA-MASなどがこれにあたる。

なんとも休日の夜らしい感じのミリヲタ戯言系エントリでした。

*1:弾倉交換のためのボタンで、右利きの人は右手親指で操作する