RSSリーダーが一般人に使われないのは「自由度」と「用語」と「見せ方(宣伝文句)」だけの問題

RSSリーダーってなぁ一般人には受けねぇんじゃね?」という趣旨のエントリーが話題になっている。激しく同意する部分もありつつ、家電の企画者としては『見せ方が悪いだけじゃないか?』と思う。こういったPC系、テック系アプリに共通するのが"自由度が高すぎる"という点。自分で好きなフィードを登録できたりするところなんかがまさにその典型。DoCoMoのiチャネルみたく、ユーザーのできることを制限し、1点にフォーカスしてマーケティング,プロモーションすれば響く人達は結構いるとおもうのだ。例えば...

  • 面白ニュースを毎日自動的にみつけてきてくれる待ち受けiアプリ
    • 実際は2,3の面白ニュース系フィードが登録されているだけ。何十とあるニュースサイトのリストから選ぶとか、好きなニュースサイトのフィードを追加する、なんてファンクションは"敢えて" "勇気を出して" 削る。
  • 「ビジネス」「エンタメ」「スポーツ」の最新ニュースが電源を入れただけで表示されるテレビ
    • これも"機能制限"によるシンプル化の典型。フィードとか、XMLとか、Blogとか、そんな言葉は一切お客様には見せないことで「なんかおもろいTV」「なんか便利なTV」として発信する


...なんて形に落としてやれば、まだまだ大きな可能性を持つアプリケーションだと思うのだ。当然、RSSフィードをチェックしてリスト表示する、というテクノロジーをそのまま使うわけで、現状のインフラがそのまま活用できる。繰り返しになるが、PC系,テック系のアプリから自由度を敢えて奪ってシンプル化、広く普及させるというアプローチはどこも下手だなぁと思う次第。

あと、用語。フィードとかATOMとかリーダーとかもう、わかんないから。極めつけは、これらの用語がある程度わからないとサービスを利用することすらまかりならん、という現状。YouTubeには「Favorite」、ニコニコ動画には「マイリスト」とか色々な機能があるけれど、基本的にはそんな名前(機能)を知らなくても楽しめる点がRSSリーダーと大きく違う。そういう意味で、RSSリーダーを再定義して"フィード"なんて概念を知らずとも楽しめるアプリケーションとして提供できれば、マジョリティユーザーの反応もまた違ってくるはずである。


こういうのって家電メーカーなんかが得意にしていた分野のはずなんだけど、家電とネットの連携がなかなか進まないのでうまくマジョリティユーザーに落ちて行かないのが現状なんだろうなぁ、うちの会社で何とかしたいなぁ、というのが個人的な思い。


元ネタ: http://d.hatena.ne.jp/core/20080219/1203426866