TV用VOD受信機BRX-NT1についてSONYで色々聞いてきました
ソニー BRX-NT1製品説明会なるものに行ってきた。ちょっと古い商品だが、てこ入れするためにCyberBuzz社を使ってブロガー数名にモニター商品を配って記事を書かせようという話らしい。ちゃんと説明を受けてから使うように、ということで行ってきました。
※記事の趣旨が明確でないタイトルは嫌いなのだがいいタイトルが思い浮かばなかったので勘弁。
BRX-NT1って何?
詳しくはこのへんを → http://pc.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071127/288092/
オフィシャル情報は → http://www.sony.jp/products/Consumer/bravia/products/BRX-NT1/
PCユーザーが気になる仕様だけピックアップしておくと
説明会を終えての 雑感
都内某所の会場にはソニーマーケティング*3の担当者さんだけが出席。まずこの時点で個人的にはちょっとマイナス。営業部隊の方は良くも悪くもきちんと訓練されていて、カタログに書いてある情報やセールストーク以上の情報をぽろりともらしてしまうことが少ないからだ。
Face2Faceで話ができる環境だからこそ、開発秘話などカタログや店頭販売文句で聞かないような情報を出していただき、Win-Win*4の関係を築ければよかったのだが。
商品のターゲットは? の質問に「30-40代、最上位モデルのTVを買ってくれるようなTech系男性」との回答。今回のブログマーケティングも、その層にアプローチするための一環、だそうな。であればやっぱり技術の人間を連れてくるべきではなかったかなぁというのが感想。まぁ部署が違うからとっても難しいだろうことは想像に難くないけれども。
ただ、少人数制としていただけたことは高く評価したい。この手のイベントはともすれば「金ばらまいて記事数積んで被リンク増やしてナンボ」みたいな取られ方をするだけでなく、多数の参加者に少数の担当者というシチュエーションではそれこそカタログ文句に主観的感想がくっついただけのエントリーが量産されることになってしまう。その点今回はたったの4名ということで、色々と細かい話が聞けたため、面白かった。
さすがに4名はちょっと少なすぎるとは思うが、BRX-NT1のようなちょっとマニアックな商品においては「100人ご招待!しかも全員に商品をプレゼントするから書いて書いて!!」みたいなイベントではメーカー側、ブロガー側ともにフラストレーションが溜まってしまいかねず、今回の少人数制は高く評価したい。
説明会にて引き出せた面白い情報としては以下のとおり。
- 常時ネットに繋がっている機器だからファームUPが簡単にでき、今後機能強化される可能性が(旧来の家電にくらべると)高い
- 中身のアーキテクチャはBRAVIA系(家電系)ではなくPC系。身近なものの例でいえばAvel link playerとかそのへんのデバイスに近い
- 配信されてくる映像をHDDレコーダーなどで録画することはできない
- 「ソニーとしては絶対に次はネット連携が来るので力入れていきますよ」との発言あり。少なくともソニーマーケティングの担当者さんは相当ネット&家電の連携が進むと考えていて、力をいれているらしい。個人的に応援したい
- WiFiは家電メーカーとしての品質管理上搭載できなかった!?
- Pasoriを繋いでEDY決裁可能。個人情報が残らないのでアダルトコンテンツ購入にイイんですよ(ぐへへ
- 「ぐへへ」は脚色ですが確かにおっしゃるとおり。GyaoNEXTなどではアダルトコンテンツも配信されています*5
CyberBuzzと今回の案件について
実はここ1年ほど、こっそりCyberBuzzに会員登録していろいろとWatchしていた。何をって、いったいどんな企業がどんな案件でどんな費用(謝礼金)でブロガーに記事掲載依頼をするのか、という点に興味があったからだ。あとは、自腹を切らずに家電系で面白いハードウェアのレビューができるならいいなぁと思っていたため。
CyberBuzzについて簡単に説明しておくと、企業がCyberBuzz社に「ブロガーさんにうちの商品(サービス)の記事を書いてもらってよ!」とお願いすると、CyberBuzzに登録したブロガーに連絡が行き、各ブロガーは案件が気に入れば「はいはいぼく書きまーす」と手をあげてyberBuzz社に指定された条件を含む記事を、指定された期間中に、指定された回数書くことで謝礼金(数百円〜数千円の前半)を受け取ることができる仕組み。指示される条件は多岐にわたるが、悪いことを書くなよ!という指示はないが「abcde.com/profucts/へのリンクが1つ以上含まれている記事を書きなさい」「XXX-XXXXというキーワード(製品型番などが多い)を必ず1回は文中で使うこと」などの指示があるケースが多い。
で、意外に知られていないのはこの謝礼金とやらを受け取り拒否し、全額寄付に回すことができるという点。でも、寄付に回しているのか受け取っているのかは表からは見えない。これ良くないね。システム的に大変なのかもしれないけど、寄付している人であることをCyberBuzz社は公開すべきだと思う。
ちなみにCyberBuzz社のFAQページ,利用規約などを目を皿のようにして確認したが、どこにも謝礼金等について公表してはならないという記述はなかったため、記事の公平性を期すためにもBRX-NT1のモニターにあたり発生している謝礼金並びに記事執筆条件を明示しておきます。
- 謝礼金:1000円(私は受け取り拒否し、NPO寄付を選択済み)
- 製品説明会に出席しソニー社員から商品説明を受けること
- 当該ハードウェアを2週間モニター後返却
- モニター期間中に2回の記事投稿が条件。1回は説明会の感想、もう1回は製品レビュー
まぁ平たく言えば金もらって書いてるわけじゃないけど2週間タダで貸してもらってる恩はある、って感じでとらえてもらえれば。
終わりに
とまぁ公平にやると辛口になっちゃうさ、先進的かつ実験的商品なんだもの...。
でも、こういうハードを出せるSONYという会社がすばらしいと思うし、熱い情熱をかけて開発・マーケティングしているかたがたがいるのもこれまたすばらしい。スポーツカーがラインナップから消え去ろうとしていた一時期のトヨタ自動車ではないが、面白い実験的なものを出していける会社は世の中にあるべきだし、いち尖ったユーザーとしてうれしいとともに、同じネット家電を開発して世の中を便利にしたいという方向性からも歓迎したい。
こうやってBlogなどで情報を発信し合ってBRX-NT1が叩き上げられ、次モデル或いはファームウェアップデートで進化していけばと思う次第である。