キャズム会議 Vol.3終了 まとめ
本日はキャズム会議(正式名称:ネットと家電のキャズムを超えろ!会議)Vol.3に参加いただきました皆様、ありがとうございました。得意分野を黒物(AV)家電+ネットに置いてきた身としては、ほぼ専門外ともいえる健康家電の分野でしたが、タニタヘルスリンクの坂井さんというすばらしいゲストをお招きできたことで、面白い会にできたのではと思っております。
...あんまりですます調は慣れないのでこのへんでいつものトーンに戻させていただいて...っと。
会の感想や厳しいものも含めた指摘などあれば、本エントリーにTrackBackあるいはコメントという形で残していただければ幸いである。今後の運営に活かして行きたいと思う。
来られなかった方のために簡単に本日の内容を振り返ると
- 海外ではMicrosoftとかGoogleが健康系サービスを結構やりはじめてる
- Google Health とかMicrosoft Healthvoltとか。
- Google Healthはぱっと見「手入力で色々入力する必要がある体調管理ツール」に過ぎないが、米国のどこかの州(忘れたw)では医療機関との連携試験が始まっており、ソーシャルセキュリティNoでGoogle Healthのアカウントと医療機関の診療結果が連動しており、レントゲンを取ってもらったらその画像データがGoogleHealthに半自動Uploadされ、他の医療機関で2nd opinionを貰おうとする際に、再度レントゲンを撮影せずともGoogleHealth経由で先のレントゲン撮影結果をDownloadして診断してもらう、なんてことが実現しつつある。この際にレントゲン撮影料が1回分得になるというのが、医療費の自己負担率が高い北米ではポイント高いらしい
- このへんの概念のことをEHR(Electric Health Record)、PHR(Personal Health Record)などと呼ぶ
- 2003年頃から健康家電×PC 健康家電×ネットという取り組みがはじまった
- タニタヘルスリンクが運営している"からだカルテ"というサービスは、専用健康家電から収集したヘルスデータをネット側で管理・保存する仕組み
- GoogleHealthに直接POSTする、みたいな仕組みはまだないらしい
- だが、からだカルテに溜まったデータを他サイトに対し開放してデータ連携する、という取り組みははじまっているらしい
- もっと面白いからだ管理データの活用方法(APIをOPENにして面白く、便利に使う)はできないか?というブレストを実施、参加者からideaを募った。出てきたideaは以下のとおり
- どのWebサービスでもよいが、「被験者」の体重、体脂肪データを送り、リアル「スーパーサイズミー」をやり、それを観て人々が様々な議論を交わして「楽しむ」
- ニコニコ動画というWebサービスに心拍数のデータを送ってドキドキ感を共有する仕組み.盛り上がっているのは自分だけなの?とハラハラして楽しい!?
- Ustreamの拍手ボタンみたいなイメージ。アニキャラのパンツ見えた瞬間に動画横に出てくる心拍数ゲージがぼよーんと伸びたら「心拍自重wwww」みたいなコメントががーっと流れて盛り上がる、みたいな。
- "コーフンしたら負け"とかいうタイトルで、ちょっとマニアックなフェチ動画がUPされて...なんて流れも面白いかも。まぁもっと安くて誰でも購入できるようなDeviceがないと盛り上がる、まではいかないと思うが。
- SNSに体脂肪率、運動量などのデータを送り、ある一定の基準をクリアした人だけが参加できるコミュニティを作る。
- ヤセ限定!デブ限定!みたいなコミュのイメージ。OFF会に出てこないやつは数値詐称してる!みたいな話になって盛り上がるのかなー
- 株、金融商品の売買を行えるサイトに、運動量を送信する。売買を行う金額に比例した運動を行わないと売買が行えないようにする。
- これはひどいw けどおもしろい。
- OpenIDのようなプロファイル保管のwebサービスに健康家電全般のデータを送って、病院などで参照させる仕組み。診療履歴なども入れるようにすると、診断がスムーズになって便利だし、個人情報保護にもなる。
- これは先のGoogleHealthの仕組みに近いかんじ
- トップモデルのデータ公開がおもしろいかな
- NTTレゾナントがgooのコンテンツの一環として同じようなのをやってる。でも芸能人を使うと色々コストがかかって大変....らしい
- 地図サイトというWebサービスに歩数計の位置と歩数のデータを送ってオススメ散歩場やジョギング場を共有する仕組み.仲間が増やせて楽しい
- これをもっと応用すれば、不動産屋の駅徒歩2分...ってどんだけ遠いねん! を、正確なソーシャル歩数データで覆してしまえるかも。
- 芸能人DB(どんな芸人がどれぐらいの体組成情報か、をまとめたDB)に体重情報を送って自分の肥満?レベルを判定 ex) やべーよ内山君から石ちゃんになっちゃったよ!!
- これは会場ウケが良かった。gooの事例にくらべると、芸人さんを拘束する時間が少なくてすむ(30秒だけ時間をください、測定するだけです!ってアポでOK?)のでやりやすいかも。顔ちぇきっぽい発想。
- 体重の数値が強制的にtwitterに送られたら、世間体的にも痩せざるをえないでしょう
- 体内の血中アルコール濃度を測る機械? を利用し体内のアルコール濃度および歩数による疲労度、睡眠時間などを多角的に計算し、それをWebサービスに投稿。今日のオススメアルコール、どれくらい飲んだら酔っぱらうかむしろ今日はぶっこわれたかったら何飲めばいいかをアドバイスしてくれるサービス
- 今日はこれだけ飲めばブッ壊れられますze!みたいな情報や、今日はこれ以上飲んだらヤバイですぜ!という情報をPushするイメージ
- 歩数計でがんばったぶん本日食べれるお菓子が表示される
- Oisix社じゃないけれど、今日食べていい(と推測される)量のお菓子を毎日配達してくれるサービスとかは面白いかも、という議論をした。こういう物販をからめるとマネタイズしやすいのでビジネスとして回りやすいかも
- クックパッド系レシピブログサイトに体組成データを。レシピとデータの相関をみるサービス。
- ごめんなさい、これ見落としてて会で紹介し損ねました。
- 育成型で人が成長していく。成人したら飢餓で苦しんでる国に食料を寄付
- 寄付原資は誰がどこから出すんだろ?という課題はあれど、面白く人道的にもよさげ
- Google MapsというWebサービスに、体重/現住所のデータを送って、マッピングをする仕組み。危険地域とかがヒートマップ表示されると楽しいと思う
- 会場おおウケw 要は「湘南はメタボ率が2割だけど、中央林間は5割だ!」みたいなデータがひとめでわかるサービス。面白いんだけどこれにデータを提供するユーザーのインセンティブは何?という点が課題か
- 三軸歩数計を応用し、筋トレの種類を自動判別。ちょいマッチョが超兄貴なアバターに成長する様子をみんなと共有できる筋トレマニア向けサービス。
- 運動量や減量に応じた健康ポイントを貯めるだけで孫や家族にプレゼントが贈れるギフトサービスサイト。
- 高齢者が、同じような健康状態の人と一緒に健康管理できる、高齢者向け出会い系サイト※ 若者や家族だと問題の種になる可能性があるかも?
- ウイイレなどのゲームで、自分の健康パラメーターが連動する(制限される)環境でしか、カスタムプレーヤーやキャラクターを作成出来るようにする。※ユーザーの健康モチベーションup
- リアルにボクサーの試合前の数値を知りたい。マーケティングキャンペーン?
- 試合する格闘家の間でヘルスデータは機密中の機密だが、あえてそれを両者とも公表して試合にのぞむ、なんてのは放送局とつながりの強い格闘イベントではプロモーション施策として面白いかもしれない。
- 癒し系旅行でモニター客に体温計.心拍数を貸し出して、ツアー客の旅のリラックス度合が[数値]でわかるようにする
- 旅行者にとっては「こんなにリラックスできたんだ」というのを数値で把握してもらって「おトク感」などを演出、リピーターにつなげる。その数値を旅行会社がWebにのせて、新規顧客開拓に使う、というidea。うまくやればすぐにでも実現できそう
- 地図サービスに体重体脂肪を送って各地域ごとの総体重が表示される。太りやすい地域や瘦せているひとがおおい統計図ができてメタボ重点対策自治体などがわかっちゃう
- 先のGoogleメタボMAPと同じようなイメージ
- 食べたものをおくると、見ず知らずのひとが運動してくれる
- 生命保険と連携、値段が変わる
- 自動車保険で走行距離がすくない人は保険料が安くなる、という流れが最近でてきているが、これの健康版。体脂肪率xx%以下が何年続くと生命保険料が安くなる、あるいはキャッシュバックされる、などのイメージか。専門分野の方からのコメントでは『でも体脂肪率が低ければ病気にならないか?というとそういう明確な立証をされていないので難しいところがある』という指摘もあり。ただ、ライフネットやSBIナントカ...といったネット生保など新しい業態も出てきていることから、彼らがお得感演出のために採用する、という可能性はなくはないのかも。うまく採用されれば、ユーザーは保険料を下げるためにちょっと高いけど健康家電を買う、といったエコシステムが回るので良いかもしれない。問題は数値偽装の対策かなー。足指の指紋認証でもつけるとか!?
- 最後にQA
まぁざっくりこんなところだろうか。懇親会ではビジネスにつながるんじゃない、これ? ってな話も盛り上がっていたようで、盛況だった模様である。
今度はWii FITの人を呼んで何かできるといいなぁ...