人のネットワークが会社の成長を加速させる 〜うごメモはてな 岩田さんと梅田さん〜

はてな任天堂の提携だがid:umedamochio、GJ! と言わざるを得ない。ひょんな人の縁から大きなビジネスに発展することは本当に多いなと感じる。

岩田
  わたしは、はてなさんの社外取締役でもある梅田望夫(※4)さんに
  3度くらいお目にかかったことがあって。
  しかも、開発拠点が京都に移ってきたことだし、
  ご縁があったらおもしろいことができそうだって思ってたんです。

岩田社長を交えた座談会記事より抜粋

「人脈やツテなんてものに頼るのは邪道。すばらしいものを作れば誰かがいつか認めてくれる」は確かにそのとおりだが、5年かかるかもしれないし10年かかるかもしれない。今からはじめてよしんば3年(2011年)で認められたとしても、そのときには既に他のプレイヤーが認められ、提携や増資によって多額の資金を手にいれ、2010年頃にすでにあなたの会社やプロジェクトが最終的に目指していたすばらしいプロダクツを生み出している、というパターンにはまることもしばしばだ。

任天堂にさまざまなルートでアイディアを提案し、協業を打診したベンチャーは星の数ほどいることだろう。実際、現楽天の美谷さんもうごメモと似たようなソフトを"任天堂に提案したことがある(で、撃沈したw)"とBlogで明かしている

こういう状況のなかで、トップから『そういえば知り合いが絡んでいるこういう会社があったよな』と名前がでてくるというのは本当に強い。別にこれは任天堂に限らず、トヨタでもソニーでも三菱重工でもいい。大企業がツテのないベンチャーと手を組むのは*1思ったより大変だ。ボトムアップでは中間管理職がリスクテイク*2できずにSTOPをかけることもしばしば。結果、トップダウンで企業名が出てくる会社が強くなる。何かあっても中間管理職は『(社長が/役員が)xx社を指定されたので』で通る。勿論現場判断者に責任がないわけではないのだが、上から指定された会社について調査し、あの時点では誰の目でみても問題がなかった、というデータさえ作っておけば「判断力に問題のある人」というレッテルは貼られ難い。


おっと、何か大企業ディシジョンメイクの怪みたいな話になってしまったが、とにかく対大企業協業において大企業トップと繋がりのあるブレーンがいる会社というのは本当に強い。そして人脈というのはちょっとした関係でも大きなアウトプットにつながる可能性を秘めている。現に岩田さんは「3回しか」会ってないと言っているのだから*3


私が経営するCerevoという会社でも、たくさんの支援者の皆様にビジネスパートナーを紹介していただきながら、何とかよちよちと前へ進んでいる(関係者の皆様、ありがとうございます)。その有り難味を感じているからこそ、今回の提携にあたり梅田さんGJと声を上げたいのである。

*1:「大企業側から見て大変」という意味

*2:信用問題だとかで何かあったら責任は自分がとることになるので、より固い選択をしたくなるのは常

*3:まぁ岩田さんぐらい有名な方にとって3回は多いと、という意見もあるが