Windows Vistaはゲーマーには嬉しいOS !?

12/24はクリスマスイブだというのに、モダシンさん,徳力さんと一緒にVistaのイベントにてMSの人達とトークしてきた(PodCastはこちら)。

GPUをデスクトップ描画に活用、SLIもサポート

まぁ色々Webを調べれば書いてあることなのだが、VISTAで新しく採用されるWindows AERO*1なるスケスケデスクトップだが、DirectXによって書かれているらしい。そのため、従来のWindowsではCPUに負荷をかけて行っていたデスクトップ描画をGPU側に負荷をかけて実現することができ、CPU負荷が軽減されるそうな。会場ではCPU負荷メーターを表示しながらAERO-ON時、AERO-OFF時のウィンドウ移動操作をするDEMOを見せていただき、AERO-ON時はCPUにほとんど負荷がかかっていないことを確認することができた。

さらに、SLI環境を構築している場合は何とデスクトップ描画においてもSLIの効力が遺憾なく発揮されるとのこと。「ゲームやらない限り意味ないじゃん」と言われてしまうと立つ瀬のなかったゲーマー向けハイエンドグラフィックカードだが、意外なところで日常作業の快適さを提供してくれそうである。


ただ、ゲーマーとして気になるのはウィンドゥモードで実行中のゲームが、デスクトップ環境描画にGPUパワーを食われることによってパフォーマンスダウンしないのか? という点。ステージでもこの点を質問してみたものの『XPと比べて(パフォーマンスが)下がるってことはないと思います』というちょっと曖昧な答えだった。ボイスチャットやIMなど、今後ゲームとは別のデスクトップアプリケーションをゲームのために併走させるケースが増えてくると思うので、ここのところはパフォーマンスが下がらないようにするだけでなく、アプリ切り替え時の安定性についても向上させてほしいものである。

ゲームエクスプローラー, XBOX-Live連携でMacと差別化

ゲームのインストール、プレイなどをより簡単にするゲームエクスプローラー機能、XBOX-Liveとの連携など、ゲーム関連機能、サービスを充実させる方向で攻めているのは好感が持てる。私がゲーマーだからというだけの理由ではない。AppleWindows機を仕事用PCであるかのようなCMを打って大衆を扇動しようとしているが、Macが逆立ちしてもWindowsに勝てない分野がゲームであることを忘れてはならない。仕事用PCでゲームはしない。

Windows用ゲームが多い」「ゲーム用周辺機器が充実している」という従来からあるメリットはそのままに、自社オンラインゲームポータルであるXBOX-Liveへのつなぎこみ、XBOX用コントローラーのサポート、XNA対応など、ゲーム関連で打てる手はすべてぬかりなく打ってきているように感じる。

問題はXBOX-Live連携などがいつからできるようになるのか、ということだろう。現時点で具体的に話せることはまだなにもない、と仰られていたので実現しないままうやむやになってしまわないことを祈るばかりである。

さらに、こと日本においてはコアなゲーマー層が急激に縮小傾向にあるのではないか?という懸念もある。誰でも簡単にはじめることができ、XBOX,PCの垣根を越えてユーザ同士でコミュニケーションを取りあいながら楽しめるゲームタイトルの登場が望まれるところだ。

*1:エアロと読む