イノベーション勉強会vol.1 〜YouTubeを強くするのは動画版AdWordsと家電連携だ〜

FPNの徳力さん主催のイノベーション勉強会に出席させてもらった。ビジネススクール風に5,6名でグループを作り、YouTubeの強み・弱みを分析し、自分がCEOならどういった戦略で会社を大きくしていくかをブレストする、というスタイルで実施。

私のテーブルは某大手家電メーカーの中の人とか某中堅家電メーカーの中の人とかがいて、某超有名ネットベンチャーの中の人がいて、さらには某アルファブロガーさんもいらっしゃるという、バラエティ豊かなメンバーだった。まぁでもバラエティ豊かってのは発散させるぶんには強いんだけれど、収束させようとすると難しかったりして、時間が限られている状況下ではあながち有利な状況ともいえない。

そんなメンバーで叩き出したアイディアをなんとかまとめあげたのが以下の通り。

  • コンセプト
    • ユーザの幅をもっと広げる(アップするほうも、見るほうも)
    • 自分で撮影したコンテンツを共有したいときに使うデファクトスタンダード・サービスを目指す
  • 具体的施策
    • 動画への広告組み込み技術を開発(某所で既にあるそうな...)
    • 組み込む広告の自動出稿システム(AdWords的なもの)を整備
    • タグによる広告オークションシステム(AdWordsのキーワード別入札制度と同義)を整備
    • ユーザ(動画UP者)に対する費用還元(良く見られる映像は広告価値が高いとし、広告費の数%を還元)
    • ユーザ(動画UP者)に対し「目立つ場所に置いてあげる」「長尺動画がUPできる」などの有料オプション(動画1本あたり数百円〜1,000円程度を想定)を提案する
    • 家電メーカー,通信キャリアに対し携帯電話,DSC,DVを対象にアップローダーをライセンス(\100/台)
    • 家電メーカーに対しDTV,DVRによるYouTubeWorldへの接続を営業、必要であればビュア・アプリを提供するなどの貢献を行う
  • ストーリー
    • 家電メーカーの撮像端末を巻き込むことにより、より簡単にUPできるように、よりITリテラシーが低い人でもUPできるような方向へと持っていく。また受像端末を巻き込むことで閲覧者の層をも厚くする。
    • Google的な広告出稿システムを整備することでロングテール広告へのリーチを可能とし、ユーザへの広告費還元システムによってUPモチベーションを煽りUPコンテンツの数・質を向上させる。さらには上位表示オプション・長尺オプションなどによって「高額な広告費還元を受けたいがための投資」を誘う。
    • タグによる広告マッチング,入札制度と先に述べた投稿者への還元システムを組みわせることで、ユーザが適したタグを付ける率が上がり、ポータル全体として見たときに検索性がUPし、使いやすいシステムとなる。
  • 質疑応答(突っ込み!?)
    • Q:ユーザがYouTubeに飽きてほかのサービスへ乗り換えたらどうすんの?
      • A:だからこそ家電メーカーと組んでこのリスクを低減する。家電に組み込まれてしまった段階で、それを使うユーザはほかのサービスには乗り換えようがないから、家電連携は(閲覧・投稿どちらの視点からも)流出防止策となるはずだ。
    • Q:ビデオカメラ購入者の大半は子供を撮る目的だ。子供をターゲットにした犯罪が多発する中、子供コンテンツをYouTubeで共有するなんてバカな親はいないはずだ。ビデオカメラとの連携に価値はあるのか?
      • A:重要なデバイスのは携帯電話とDSCだ。これら「ちょっとした動画撮り」用デバイスでは物足りないコンテンツを作りたいヘビーユーザに向け、ビデオカメラ連携があると考えている。例えば10分以上の長尺コンテンツをUPする権利を\1,000で買うようなユーザは、携帯電話ではなくビデオカメラで映像を撮影することが多いのではなかろうかと想定している。


とまぁこんなところだ。まぁ短時間のわりにはよくまとまったとはおもう。他班の案はそれぞれに所属していたブロガーがアップしてくれることと祈ろう。以上