WOW勉強会 第4回『クチコミマーケティング実施手法別メリット・デメリットをクライアント側が正しく把握できる環境整備を!』

第2回OBIIミーティングとWブッキングしてしまっていた(藤代さんすんません!)のだが、開始時間が20時と遅かったため参加できる可能性の高そうだったWOM勉強会のほうに出席させていただいた。

初参加だったので会の進行についてざっくりと説明すると、threepennieさん、ニッパウさんからのプレゼンを参考資料とし、WOMについてのざっくばらんな議論、というスタイル。プレゼンテーターは事前にWebにて手をあげておく。

非常に良いなぁと思った点は、人数を絞っている(8名程度)&お菓子が出る(!)&アルコール抜きでの長時間議論によるわりと深めの議論が可能な点。参加人数を絞ることについては賛否両論あるだろうが、なぜ?どうして?を突き詰めて行けるメリットは大きい。人数が増えると、相当腕のいいモデレーターが議論の方向を調節しないと多種多様な議論が散発して深みのない言い合いで終わってしまうケースが多いからだ。プレゼン終了後1時間少々はWOMの現状、未来、啓蒙すべき事項などにフォーカスして密度の濃い議論を。そこからの1時間弱はなぜかSecond Lifeの可能性についてつらつらと雑談をして終了、時計は23時を少し回った所だった。19時開始で2時間議論、あとの2時間は飲み会というパターンの会が多いが、20時開始でじっくりゆっくり脱線もしながらアルコール抜きで23時まで、というパターンもわりかしいいなぁというのが感想。

さて、Topicsとなった事項を並べて簡単な議事録としたい。

Buzzマーケティングは効果測定の定量化が困難

10万アクセスあるBlogにおける1回の露出より、100アクセスあるBlogにおける100の露出のほうが評価される傾向にある。あたりから始まった、トラックバックを集めた数で勝負、みたいな営業方法(バズマーケティング請負業者)についての議論。しょうがないという意見が多数派。だって定量化が難しいんだものという意見と、悲しいかなGoogle先生は後者のほうを高く評価する現状がある、などの意見。

BlogやWebSphereのことをよくわかっていない上司に幾らメガブログで取り上げられることの効用を説明しても無駄で、トラックバック何百件集めました、のほうが説得力がある、という話がしゅーるだが現実を反映しているなと感じた。

広告元のサイト上にあるIMGタグを指定してもらうルールとする、などの縛りを儲けてアクセス数解析を行えば、こういった問題もある程度解決していくのではないか? と感じた。


こちらが今回購入したソニーさんのWA1という...

なんて書くわけである。画像を右クリックしてプロパティを見てもらえばわかるが、ソニーさんのURLになっているのでソニーさん側でアクセス数の把握ができる。しかもキャンペーンコードを埋め込んでいるので当該キャンペーンによるアクセスかどうかの判定も容易だ。URL振り出し専用ページを用意しておき「あなたのBlogに貼り付ける画像を選ぶ」ボタンでIMGタグを自動生成するようにすれば、Blog単位でのアクセス数ランキングも計測可能だ*1

大多数のアフィリエイターにとって¥300は大きい

月々数千円のアフィリエイト収入がある人は実は稀、という話。¥300儲けるのはめちゃくちゃ大変なので、1エントリで確実に貰えるというのは非常に魅力的なメニューだ、という意見。『アフィやってるけど月5000円しか儲かってないのよー』なんて言ったら刺されるそうな。また、懸賞マニアではないが指示通りエントリを書いて小銭を貰うことがゲーム感覚になっている層がかなり厚い模様。そういった層ははてな2chといった金ばら撒き型WOM反対!とか言ってる層とはレイヤー的にまったく異なるところにおり、幾らそういったところで叩かれても声は届かない、届いたとしても気にしない。

重要なのはPRを以来するクライアント(広告主)が「ちゃんと理解して」WOMできる環境整備

トラバ数集め、小銭ばら撒きによるエントリ量産でSEOなど、色々と問題点を指摘されるやりかたについてもクライアント側がきちんとそのメリット・デメリットを理解して投資するならそれは問題なし。問題なのは、こういったやり方をするとどんな結果が起きるか、などを依頼前に理解できる環境をいかにそろえるか。そういった活動を行っていかないと、バブってる「WOM」ってバブル・キーワードがばーんと弾けて市場そのものがなくなってしまう。あっという間に。これが一番困る。

和蓮和尚 発言語録

色々と発言したのだが意外に的得ているかも?と思ってること点のみざっと羅列して終わろう。

  • ソニーさんのWA1キャンペーンは試作機を出した勇気に乾杯。家電メーカーのリスク管理体制では試作機貸し出しは大変に敷居が高い。逆にユーザとしては「試作機だからこれぐらいの不具合はしょうがないよね」という気分になれる。自然と不具合箇所に言及する際の論調も丸くなる。
  • 高額商品はWOMに向いてる。Blogosphereを見てみるがいい。車や家、50万円以上するような高級大型テレビを購入した人がBlogで叩いていることはめったにない。みんな自分が正しい選択をしたと信じており、疑いたくない。また、買ったことを自慢したい。高額商品の購入者に対し、レビューを書いてくれたら何かグッズ(限定ストラップとかロゴ入り置時計とか)をあげるよ、とするだけでそれなりの効果が期待でき、下手な評価を書かれるリスクもあまりない。
  • WebベースのWOMはテレビCMほど酷くはない。テレビCMはどんな酷い商品でも何十億円と投資をすればじゃんじゃんCMが打てて商品もそれなりに売れる。WebベースのWOMだと叩かれたり裏を暴かれたりして売れ行きが鈍るリスクがあるだけ(消費者の立場で見れば)まし。(電博,キー局に流れてるカネが一部ユーザにも流れてるだけ)

以上。

*1:リファラ付けばいいんだろうけど...こういったIMGタグ貼り付けだとリファラ付かない、で桶?