理想のネットテレビを考える その1「mixiとかTwitterとかSecondLifeに情報発信する」

ブラウザを積んでいて、ネットに繋がって、開くのだか悪なのだかはよくわからないけどアクトビラとかいうサービス経由で15年前のWebの情報ぐらいなら手にはいる...ってなテレビを「ネットテレビ」と呼んでいる昨今。理想のネットTVってのはどんなものなんだろうか。数回にわけて『こんなネット連携テレビがあったらいいよね』という観点でコラム風に書き綴ってみたい。

初回となる今回は「どの番組を見たか、どんなものを録画したか、てな情報をガンガンWebに発信できるTV/DVDレコーダー」である。テレビやDVDレコーダーを例にとると、今どんなTV見てるか、どんなDVD借りてきて見たか、みたいなのがDISC入れるたび,チャンネル変えるたびにTwittermixiに発信しちゃうわけだ。変種としてSecondLifeなんかに発信するのも、一部の人にとっては面白いだろう。

BlogやSNSをやっていてネタにこまったときは「テレビかバトン」というぐらい、マスメディアは話題のトリガーになることが多い。みな経験があると思うが、学校に通っていた頃の『ねーねー昨日のアレ見たー?』てな会話である。自動的にそういったコミュニケーションを誘発するだけでなく、趣味トリガを公開することによってより広い(あるいは深い)人間関係を楽しむことができるようになる...なんて書くと固いが、要は楽しいんじゃないか? ということである。


視聴番組/DVD情報はバックグランドで自動情報送信しちゃう設計でもいいし、それが気持ち悪がられてユーザに嫌われそうならば、面白いDVDや番組を見つけたときにだけ「紹介する」ボタンでWebに投げる、なんて設計もありだろう。

twitter "What are you doing?"
...Now I'm watching "らき☆すた"

てなもんである。もっともDVDの再生タイトルなんかを全てtwitterに自動反映されちゃったりなんかすると

twitter "What are you doing?"
...Now I'm watching "放課後ハメっ娘倶楽部"

なんて出てしまうわけで、これは一般的な男性諸君にとってはとっても困る...。逆手にとって、おもしろおかしいタイトルのアダルトDVD*1を突っ込んでは皆に知らせて遊ぶ、という人も出てきそうだが。

真面目な解決法としては、Amazonの18禁コーナーに掲載されているタイトルとマッチするDVDタイトルや、CSのアダルト系チャンネルの視聴履歴は「フィルタして出さない」をDefaultの設定としておき、需要(?)がある方はご自身で解放してください、ぐらいのところが落としどころだろうか。


ただ、今の家電メーカーにはひっくりかえってもこんな面白い製品を出せる甲斐性(というかWebサービスへの理解度と効果の予測)がない。ここはひとつ、USBワンセグチューナーや、TVキャプチャカードを販売しているメーカーさんあたりで是非トライアルしていただきたいものである。いきなりtwitterに送りつける方法をとれば中間サーバを建てるコストや回線コストを考えなくてもよいし*2、逆に視聴履歴データをこねくり回してマネタイズするなり自社の商品力強化に使いたいというのであれば、利用規約できっちり謳ったうえで自社サーバを経由しての配信とすればよいだろう。

ありがちなところでは『自分と同じの見てる人は何見てるの?』という欲求の解決策として実データをもとにしたおすすめ映像を提示、有料コンテンツについては物販につなげて収益の上前を撥ねる(ex. アマゾンアソシエイト)などのスキームが考えられるだろう。まーさすがにアソシエイトじゃサーバ維持費賄うのでも精一杯だと思うので、もう少し捻る必要はあるだろうが。


大手メーカーの意見は『そんなITリテラシーのない人たちに高度な商品を売ろうとおもったって売れない、だから作らない』なわけだが、そこはまさにチキンエッグの関係だ。結局のところ、家電メーカーにこういった面白いトライアルをやるだけの甲斐性がないことが、日本国民全体のITリテラシーが向上しない大きな要因になっているのではないだろうか。


あ、もしかして一般人のWebサービスリテラシーが向上しちゃうとTV放送見る人が減る!ってんでキー局から圧力かけられてる、なんてオチ!?


実際のところはもっとダーティーな理由で、TVに配信してるEPG情報は権利周りについてうるさく言われるので、そのままWebに出して使うわけにはいかない、とかそんなところだったりする。じゃー日時情報とチャンネル番号だけ投げればあとは鯖側でマッチング取ればいいじゃんという話になるんだが、そのマッチング取るところの業者に課金されるので、誰もそこのマッチング作業を(会社として公式には)やってくれないってことになる。家電メーカーとしては会社として公式にやってくれてるサービス以外と結合するハードを売るってのは流石にリスク大きすぎなのでできない、と。でもDVDのタイトルについてはアリだよなぁ...

*1:※調べてみたら面白AVタイトルをネタにしてるページ多すぎwww
 http://news4u.blog51.fc2.com/blog-entry-84.html
 http://guideline.livedoor.biz/archives/50521980.html

*2:そのかわりAPI変わったりしたときは差分ファームの配布やユーザーサポートが大変