ケータイが進化すればiPodやウォークマンが売れなくなる....って本当か!?
多機能なデバイスが進化することで、単機能なデバイスの市場が奪われる、というのは机上ではよく聞く話。でも実際のところ、単機能デバイスの強みってものは相当大きくて、そう簡単には多機能デバイスに取ってかわられることはない。
- カメラつきケータイが普及しても、デジカメは売れ続けている。
- FAXモデム内蔵パソコンが普及しても、FAXは売れ続けた。
- 電卓内蔵携帯が普及しても、電卓は売れ続けている。
- ケータイ用ゲームが普及しても、ニンテンドーDSの売れ行きは止まらない。
- そして、音楽ケータイが普及しても、iPodは売れ続けている。
「単機能デバイスのほうが性能が高いうちはそうかもしれないが、時間の問題だ」という人もいる。しかしながら、iPodと音楽ケータイは音質という点では大差なくなってきている。「音楽ケータイは電池が持たない...」なんてのもナンセンスだ。最新型のSo905iでは実に最長65時間もの音楽再生が可能であるのに対し、新型iPod nanoはたったの24時間だ。
それでもiPodやデジカメは売れ続け、その勢いは衰えるどころか高まるばかりだ。パソコンは難しい、面倒くさい、使いにくい、といっている人たちが沢山いるように、携帯電話はPC化の一途をたどり、音楽・写真・ゲームなどの各種単機能に特化したデバイスは今後も独自に進化し、確固たるマーケットを築いて売れ続けるのだろう。
SF映画に出てくるような、すべてをまかなうマルチ・ファンクション・ポータブルデバイスを誰もが使いこなす未来というのは、意外になかなか訪れないのかもしれない。
とまぁこういった話を裏付けるかのように、アメリカではWeb経由で友達や家族が公開した写真を受信・表示できるデジタル・フォトフレームがよく売れてる。「って、そんなもんPCでいいぢゃん!」というわけにはいかないのがハードウェアビジネスの面白いところなのである。
参考: http://www.ceiva.com/