超巨大データは回線より宅急便のほうが安いので毎日NASを郵送してます、という話

まぁ当たり前のことなんだけれども。世の中には2テラバイト/Dayのデータ転送を行わないといけないミッションも当然だが存在する。そんな転送を信じられないぐらいアナログに解決した事例をみつけて思わず笑ってしまいつつ、企画マンとして面白いなぁと思ったので紹介したい。

「遅いネットワークより、犬が咥えたフロッピーディスクの方が速くて確実」
http://www.hpc.co.jp/hit/B-Introduction/IA-DataCenter-ALOS2.html

衛星から送られてくる巨大な生データを地点Aで受信、地点Bにある研究所で画像解析する、というミッションにおいて転送量が200G/dayに及ぶため、2テラのNASを毎日宅急便でピストン輸送するという暴挙に出た、という話。

まぁもう3年も前の話なので今では回線の値段も下がり、200Gというデータの話だけいえば回線で送ったほうがいいんじゃねぇの?という話にもなるかもしれないが、じゃぁこのデータが2テラバイト/DAYだったらどうするんだ、といえば2008年でも通用する話になるんじゃなかろうか。画像データなんて撮像素子が進化したらあっというまに10倍の容量になったりするのだから。



青森や宮崎といった東京から遠く離れた場所に六畳一間ぐらいのオフィスを借りて、まいにち東京から1日ぶんのサーバーデータをバックアップしたHDDを送りつければ、ストレージコストは別にして3万円/月程度でバックアップできるのかぁ、と思うとネタ話ではなく興味深い話にもなる。

ディスククラッシュでお客様のデータを失うことは少なくても、天変地異がいつあるかはわからない、と四川の大震災を見ていて思う次第。スタートアップ企業にはIDCを使えるほど潤沢な資金がなかったりするものだから。


※で、その宮崎だか青森だかのHDDしまい込み部屋は、他スタートアップ企業の賛同を募って大規模にして、各社のHDDを預かるレンタル金庫室サービスとしてひとつの事業とする、とw 宅急便を受け取って金庫に入れたり、緊急時に金庫から出して東京に送り返す業務ぐらは必要だろうから、その人件費を各社で負担できる、と。