個人的にいちばんCoolなネット家電は「ホンダ インターナビ・フローティングカーシステム」だと思う
Chumbyは確かによくできているし、EyeFIも捨てがたい。東芝RDシリーズもよかったし、Cocoonなども評価したい。アプリキャストやVIERA CASTなども悪くはないが、個人的に2008年4月時点で最高評価を与えたいネット家電は、インフラにInternetを使っているというだけで至極Closedなネットサービスであるものの、表題のとおりホンダのインターナビ・プレミアムに含まれる『ホンダ インターナビ フローティングカーシステム』捧げたいと思う。フローティングカーシステムを知らない方はこちらをCheck。古いネタで恐縮だが、いまだにこれを超えるものが出てきているようには思えないのだ。それだけ家電業界がネット連携機能という点では"停滞"しているともいえる。
インターナビ・フローティングカーシステムのすばらしいところは、ネットと家電を繋ぐことで「劇的に便利に」なっただけでなく、2003年9月の時点で位置情報のクラウドに注目してサービスを開始できた先見性、個人の走行履歴をサーバに集めるという個人情報保護の観点から決して容易ではなかったであろう方式の英断、決して爆発的な会員増があったわけではなかったにも関わらずサービスに見切りをつけなかった粘り強さ*1など、多岐にわたる。
このシステムの成功が教えてくれたことは、人は家電の利用履歴をサーバーに抜かれるデメリット(不安感)を補って余りあるメリット(ここではVICSのない道における渋滞情報)を享受できるシステムがあれば、喜んで*2情報を差し出すということだ。
操作履歴、再生履歴etc 家電で取れるユーザー・ビヘイビアは数多い。2008年〜2009年にかけては、これらをもっと活用した新しい"価値の創出"に期待したい。Wii テレビの友チャンネルはまさにこのパターンにはまっているが、まだ何をやろうとしているのか推測の域を出ない。家電メーカーとしては、任天堂・本田技研と家電メーカー外のプレイヤーが視界から消え去る前にキャッチアップしたいものである*3。