キャズムを超えろ!版 2008年度ウェブキャンペーンベスト5 〜いくら丼とカンチョー!?〜

admanさんが企画された『「ブロガーが選ぶ、」バトン』が、タニタの茶太郎氏の陰謀(!?)で無茶振りされて飛んできた...のが、昨年末。ぼけーっとしていたらだいぶん日が経ってしまった。

2008年は社長業、なかでも経営企画系の仕事がメインで、マーケティング系の仕事に割ける時間があまりなかったので専門家らしいことはほとんど言えない。ので、単純に個人的に面白くて印象に残ったキャンペーンを2つだけ挙げて終えることにしたい。

1位:GyaOで「ドルアーガの塔」第1話を観よう!〜いくら丼食べまくりキャンペーン〜

詳しくはGigazineの記事に譲るが、ドルアーガーの塔(Game版)のBGM(歌詞なしの音楽)にて歌いだしが「いくら丼が食べたかったなー♪」に聞こえるということで初音ミクに歌わせてみた、という動画がそれなりにHIT(視聴)。アニメ版ドルアーガーの塔では当該BGMが出てこないにもかかわらず、Gyaoがこのネタをうまく使って

Gyaoでアニメ版ドルアーガーの塔を見たらいくら丼をプレゼント」

っちゅぅネタを振ったところ色んなドルアーガー好きが食いついてバイラルした、という話。面白いということもそうだけれど、敢えてニッチに振ることでコアファンに確実にバイラルさせる、という王道だけれどもそれなりに大きな企業(Gyao)、それなりにまともなコンテンツ(ドルアーガー)が絡むとなかなか前に進まないのが現状。そこを憎いほどクリーンに撃ってきた。

あと「わかるひとにはわかる。わからない人にもちょっと補足すればわかる。ちょっと補足してわからされた人は、さらに他の人に伝えたくなる」というパターンに綺麗にはまったなぁという印象。見ただけでわかるおとなグリコのキャンペーンなんかは確かにわからない人にも伝えやすいんだけど、伝えられた人がさらに他の人に伝えたいと思う"伝聞中毒性"に欠ける。

その点、間にゲーム版とアニメ版の違い・替え歌・MADムービーといった「ちょっと知らないとわからない」要素が(偶然とはいえ)うまく挟まれているいくら丼ネタを使ったのはよかったなぁ、と。

2位:おっさんにカンチョーするBlogパーツ(1click awardの広告展開)

これはよかったなぁ。どっかのサイトで「最低に最高w」というすばらしい言葉でコメントされていたとおり。知らん!という人は百聞は一見(ry

単純に面白くて人に伝えたくなるという点と、確実に一定数のアクセスUPがある、というブログパーツであることから結構いろんなサイトで見るようになった。


企業側だけではなく、ブロガー側にもメリットのあるブログパーツを使ったキャンペーンというところから次点に。まぁ実際のところは『おもろかったから』が9割だけど(ぉ


※2008年に入れるべきかは迷ったが、12/25-1/10の募集期間ということで2008年の期間が長かったこと、結果発表が2008年の2月であったことなどからここに入れた。

3位:AMN ソーシャルバナー広告

詳しくはこのへん参照

  • バナーに書き込める
  • 感想や意見などのBlog上にある情報がリアルタイムにバナー内に噴出しとして反映される

という仕組み。最初に採用したのは大塚製薬だけど、Intelのセントリノ2のキャンペーンでメジャーになった...かな? 残念ながら際立った個別案件がなかったように思うので、ここでは個別のキャンペーンではなくAMNのソーシャル広告バナーパッケージそのものに票を入れたい。

http://agilemedia.jp/pressrelease/071009.html

広告をコンテンツにしてしまう、という取り組みは古くからあるものだが、バナー広告をユーザー参加型コンテンツにしてしまおうというアプローチは面白かった。

第5位:ケータイ国盗り合戦 〜夏の陣〜

毎年やっているイベントなのでランキングに含めるかは悩んだが、いつ見ても面白い連携だなぁと思うので。でも実際、私と同年代のオッサンでも『週末は中央線を果てまで行って中部地方制覇して帰ってきたぜ!』なんてツワモノが普通にいるのだから、ちゃんと効果出てんだなぁと驚き。SNSやBlogといった既存CGMとの連携がもう少しできれば、よりよかったのになぁと思う。

第4位:Wario Land: Shake It!

これも百聞は一見に(ry 系ですが。
http://jp.youtube.com/experiencewii

キャンペーンとして秀逸かどうかを評価できるほど事例について知りませんが、YouTubeのブランドチャンネルの新しい(これまでになかった)使い方ということで。

終わりに

たぶんもっと面白いキャンペーンは沢山あっただろうが、WATCHしきれず。また、海外ネタにはまったく目を向けている余裕がなかった。いちエンドユーザーの意見程度に見ていただければ幸いである。締め切りも近いことなので、バトンを次の方に振るのはやめにしておく...。