"Amazon が配送料無料でやっていける理由について"について

http://www.drk7.jp/MT/archives/001019.html
drk7さんのところで、こんなエントリが上がっていた。

結論から言うと『屁の突っ張りぐらいにはなるが配送量を賄うことはできない』となる。


家電メーカーでもTVやDVDレコーダーの取扱説明書が入っている袋(ちなみにギョーカイ用語でバッグと言う)にいろいろなチラシが突っ込まれているのをご存知だろう。スカパーのチラシだったり、WOWOWのチラシだったりするアレだ。ほんと、微々たる金額ですから...。


といってもTVに入ってるチラシの相場は幾らです!なんてエントリが書けるわけもないので、参考になりそうなデータを引っ張り出しておこう。推して知るべし、である。

(参考)関東地方新聞折込費用:http://www.geneva-japan.com/page403.htm

関東以外の地域ではさらに費用が下がり、2円台となる地域もザラ。というわけで、仮に送料原価400円としても1%程度の補助にしかならないというわけ。ま、1%って言ったって企業にとっちゃデカイ金額なわけで、カタログ同梱がamazonの利益を押し上げていることは紛れもない事実だろうけれども。

で、本題である『どうして配送量無料でやっていけるのか』については、amazon本を何一つ読んでない現状でガードの甘いコメントをしたところで、集中砲火を浴びて炎上するのが落ちなので、断定的なコメントは差し控えさせていただく。でも予想と関連しそうなデータを少しまとめておく。どっかで議論する際のネタにでもしてもらえれば。



まぁ結局のところ、kakaku.com最安値に名を連ねる、店舗なし倉庫のみ、対応はメールのみの通販専門店が何故安いか?という話とあまり変わらない結果になるのではないか。議論において、"1500円以上購入の場合のみ送料無料"という点、特に金額に注目しておくと良いかもしれない。

おそらく全商品の利益率をざくっと計算すると、2000円とか2500円ぐらいのところに送料含む諸経費分の利益を賄える一線が引かれるのだろう。まずは以下のソニースタイルの調査やC-NEWSの調査を見てほしい。調査対象サイトは違えど、ネットショッピングにおける1回あたりの購入金額が割と高いことがわかる。このあたりの金額であれば、送料は十分に吸収できそうだ。

参考("月に1回購入するユーザーは8,244円/回、月に10回のユーザーでは8,562円/回" reserched by SonyStyle Japan in 2005)
http://japan.internet.com/wmnews/20050819/5.html

参考("「3000円未満」「1万円以上」はともに1割強" reserched by C-NEWS in 2004)
http://www.itmedia.co.jp/survey/articles/0410/18/news071.html


さらに、BCNの調査では通販サイト選定の際の基準として70%近いユーザが「送料が安い」を挙げている。1500円以下送料無料とすることで常用ショッピングサイトとして認知してもらい、実際にはほとんどの購入ケースが3000円を超えるので送料分がペイできる、というような仕組みなんだろうなぁというのが取り急ぎの予想。

参考:http://bcnranking.jp/market/03-00004441.html