Google Calendarテーマ別カレンダーまとめサイトはすぐ出そう!?

「使える」ようになってきたGoogle Calendar

Google Calendarが便利だ。「今頃そんな話してんの? 遅っ(藁」てな反応を返したくなる諸氏も多いことだろうがちょっと待て。正しくは「使えるようになってきた」である。Google Calendarの最大のメリットは『ボランタリズムによって蓄積される群集が作成したパブリック・イベントリスト(或いは友人知人がボランタリに作成したグループ内イベントリスト)』を検索して追加できることだ。

勿論、他人の作成した予定と『俺の予定』を混同することなく混在表示可能なUI,フィードによってWeb2.0的に予定データを活用できることなどなど、他にも素晴らしい要素は沢山あるのだが、何が一番便利かと言えば、やっぱりWisdom of Crowdsによって形成される、世間のイベントリストなわけである。なぜ今頃になって「便利だ」などとエントリを上げたかと言うと、パブリック公開設定されたイベントリスト(カレンダー)が大分と増え、先に述べたメリットがどんどんと強化されつつあり、「こりゃぁ使える!」と感じ始めたからである。

モータースポーツ関連のカレンダーは充実

いきなりだが、私はモータースポーツが大好きだ。F1,WRC(世界ラリー選手権)などのワールドチャンピオンシップにはじまり、DTM(ドイツツーリングカー選手権)やETCC(ヨーロッパツーリングカー選手権)などのヨーロッパ選手権、そしてスーパーGT選手権・スーパー耐久選手権といった日本国内レースまで、幅広くチェックしている。が、自分が結果をチェックする前に、ネットの誰かから『まさかハッキネンが3位に入るとはね〜』なんてトークを聞かされてしまうと、自らの情報収集速度の遅さを呪いつつ、凹んでしまうのである。

前置きが長くなったが、モータースポーツという1ジャンルを取ってみると、世界中のあらゆるレースの予定が、Google Calendarに公開されている。例えば、"DTM"と入れて検索ボタンを押し、Add Calendarを押すだけで、自らのカレンダーに2006年度DTMのレース予定が全て入力される。1年放っておけば、恐らく来年度のスケジュールも入力してもらえることだろう。そして、あろうことか国内の有力レースについても、スケジュールを入力・公開して下さっている方がいる。素晴らしい。そして有難い。サッカーや格闘技などについても同様で、沢山の試合スケジュールを入力・公開してくださっている方がいる。

今後とも更新のほう、よろしくお願いいたします。

もっと便利に・楽しく遊べないのか?

とまぁ、ことスポーツに限って言えば情報が充実しつつある。が、これ以外のカテゴリとなると、とたんに情報が少なくなる and どう探していいかわからない and 意外性のあるカレンダーテーマがない。

致命的なのは「探し方がわからない」事である。勤務先の偉い人にYouTubeのすごさについて説明した直後『俺も行ってみたけど、どこがオモロイんかさっぱりだ』と返されてしまった事を思い出す。YouTubeと一緒で、どのカレンダーが面白いか、便利か、そしてあなたにとって相応しいか判断すべき要素がGoogle Calendarには全くないのだ。YouTubeの場合はまだレイティングなどの要素もあり、多少なりとも考えられている方である。

そして、先にあげたモータースポーツやサッカーの試合日程なんてものは、直球ど真ん中、誰もが考える最高に単純なカレンダーであり、本当に便利で面白いカレンダーってのは、想像もつかない検索文によってのみ探し当てる事ができる、常人の思考を斜め45度情報にひねり上げたようなテーマなのであろう。

スクリーニングサイトの必要性・可能性とスケジュール作成者への対価

そんなわけで、星の数ほどあるユーザージェネレイテッド情報の選別といえばまとめサイト・ピックアップサイトである。2ちゃんねるの膨大な情報が、YouTubeの動画が各種スクリーニングサイトによってふるいにかけられるように、誰かが手間暇をかけてGoogle Calendarの公開スケジュールリストをスクリーニングし、対価としてPV,アファリエイト収入を手に入れることだろう。2chまとめサイトがそうであるように。

さて、そんなエコシステムをまわす上で足りないものは『カレンダー入力者への対価』である。必ずしもそれは金品である必要はないが、今のGoogle Calendarにはここが足りていない気がする。

Blogを持っていれば『こんなカレンダー作りましたぁ〜っ☆ミ みんな使ってね♪』などとエントリを上げてURLを貼り付けておけば、Blog閲覧者がカレンダーへと流れてくれることはあっても、カレンダーを見てBlogへと流れてくるようなパスとして効果的な物は用意されていない。また、カレンダーAをサーチによって探し当て、大層気に入った人がいたとしても、同じ作者が作ったカレンダーBを見つける手段も用意されていない。よしんばカレンダーA,B両方を見つけることができても、同じ作者が近い未来に作り出すカレンダーCのリリースを受動的に知る手段もないのである。

この課題が解決されれば、カレンダー製作者側もまとめサイトに取り上げてもらえるよう、手を変え品を変え、頭をひねってバリエーション豊かなカレンダーを繰り出してくるはずだ。これぞ正のスパイラルである。『乳ふぇちによる乳ふぇちのためのアニメカレンダー(東京版)』『東京都八王子市○○町 食材安売りカレンダー(いつどこの店で何が安いか配信)』なんてちょっと考えれば出てくるものから『はてな大学経済学部4回生「楽に単位を取る」授業選択推奨カレンダー(出席を取らない,テストが簡単なもので組んである時間割。テスト日時なども入力される)』なんてものまで、色々出て来るだろう。ネタ狙いで『笑える宗教イベント』とか『名前が痛いイベントリスト』『ブログネタになりそうなイベント』などの出現もある程度予想される。

是が非でも、こういったユーモラスなカレンダーが公開されてほしいものである。そのためにも、作成者のやる気を奮い立たせるような仕組みを用意していただきたいものである。勿論、公開されているAPIをうまく使って、第三者がそんな仕組みを作り上げる事ができればBESTなのだろうけれども。


....と、ここまで書いてorkutの存在を思い出した。orkutの中では、どんなカレンダーを作ったかという情報が簡単に公開でき、新規カレンダーの作成通知なども得ることができるのだろうか。orkutを知る方、教えてください。

(おまけ)公開カレンダー作ってみた

とまぁインセンティブの問題はあるのだが、私も集合知の一部を作り出してみよう、ということで公開カレンダーを一つ作ってみた。マニアックなジャンルだが、サーチしたところでは同種のカレンダーが存在していなかったので、何かの役に立てていただける方が1名でいらっしゃれば幸いである。

で、何作ったかというと『航空自衛隊航空祭カレンダー(2006) JASDF』である。航空機マニアの方から飛行機好きのお子さんをお持ちの方まで、ロングテールの端っこで地面すれすれを飛んでみませんか(ぉ

ical形式は http://www.google.com/calendar/ical/3e8qe5enrscljnnpl1a001k8go@group.calendar.google.com/public/basic